漢方とは
漢方とは
漢方とは、日本で独自に発達した東洋医学です。大昔に中国で生まれ、約600年前に日本に伝えられ、日本の風土や日本人の体質に合わせて独自に発達しました。漢方医学では、病人の自覚症状や身体を「直接診る」ことで分かる情報から病気を探っていきます。つまり体質や生活習慣などの「個人差」を重視し、陰陽五行説や気血水理論に基づいて診断します。治療では体全体の調和を図りながら、体の基本的なバランスを整えていきます。そのため多種の検査を行い現代科学的に客観的な分析をして診断・治療する西洋医学とは大きく異なります。また漢方医学と一口に言っても、漢方薬による薬物治療の他に、ツボを鍼や灸で刺激する鍼灸や、手で揉んだり押したりする按摩、食べ物で病気の予防や治療をおこなう食養などが含まれています。日本で西洋医学が広く取り入れられるようになってからは、漢方は衰退の一途をたどっていきました。しかし最近になって、体質改善を図らなければならないものや、検査では異常がないが何らかの不調がある人が増えているため、漢方医学が見直されつつあります。
こんな症状でお悩みの方 ご相談ください
生活習慣病
自律神経失調症
不妊治療
高血圧症 胃腸疾患 便秘 潰瘍性大腸炎 過敏性腸症候群 痔 糖尿病 肥満症(ダイエット) 痛風 甲状腺機能亢進/低下症 アトピー性皮膚炎 ニキビ 掌蹠膿疱症 蕁麻疹 湿疹 間質性肺炎 子宮筋腫月経困難症 生理痛 多のう胞性卵巣症候群 更年期障害 冷え症 子宮内膜症 耳鳴り めまい 難聴
花粉症 アレルギー性鼻炎 副鼻腔炎 頭痛 神経痛 不眠症 うつ病 リウマチ 関節痛 脊柱管狭窄症 腰痛 慢性腎不全 慢性腎炎 膀胱炎 前立腺肥大症 緑内障 白内障他
症状と漢方のお話
胃腸疾患
胃の調子が悪いからといって、ただ漫然と胃薬をだすということはありません。たとえば、『どこのあたりが痛むのか』『どのように痛むのか』『どんなときに悪化するのか』『体質は?』『症状は?』『便は?』などお伺いし、個々人に合った漢方薬を調合いたします。
便秘
便秘に対して漢方薬を使用する場合、腸管を刺激して蠕動運動(ぜんどううんどう)腸内容物を移動させ排泄させるための動き)を活発化したり、腸管に潤いを付けて便がズムーズに移動できる為の手助けをすることが重要です。腸管を刺激するダイオウ、潤いを与えるジオウ・マシニン・ボウショウ、腸管を温めるカンキョウ、サンショウなどが含まれる漢方薬が用いられます。
痔
漢方では、痔の原因はお血(おけつ)と呼ばれる、広義の血液の滞りととらえます。 痔出血がある場合は止血作用があるガイヨウ・アキョウなどを含む漢方薬が用いられ、痛みや熱感が強い場合はセッコウ、化膿が進んでいる場合はキキョウ・カンゾウなども用いられます。 傷や化膿した部分が比較的、表面に存在している場合は紫雲膏(シウンコウ)の座薬も効果的です。
肥満症(ダイエット)
肥満タイプも、ガッチリした体質(リンゴ型肥満・体力があるタイプ)なのか水太りした体質(洋ナシ型肥満・体力が無いタイプ)なのかで使用する漢方薬は大きく変わってきます。 体力が有る人はマオウ・ダイオウなどの代謝を活性化する生薬を含む漢方薬を積極的に用います。 体力が無い人はブクリョウ・タクシャ・ビャクジュツなど水分の偏りと代謝を改善する生薬を含む漢方薬を用います。
痛風
症状も患部(特に手足の指先の関節など)に強い熱感を感じる方や痛みが強い方、そして関節が膨れ上がってしまっている方など多岐に渡るため漢方の治療方法もそれぞれ異なってきます。体力がある方が多いのでマオウ・ダイオウなどの新陳代謝を活性化する生薬を含む漢方薬を積極的に用います。それ以外でも血流を改善するセンキュウ、トウニン、ケイヒや皮膚の熱感を取り去るセッコウなどを症状に合わせ て用います。
蕁麻疹
蕁麻疹の漢方薬治療として、とくに慢性化したものや、抗ヒスタミン剤を連用しているもの、眠気などの副作用がでて困るような場合には漢方薬を用いるのが有効といえます。また、ストレスによって悪化するような蕁麻疹に漢方薬は効果的です。 蕁麻疹といっても乾燥性、湿潤性、水泡や化膿、かゆみ、疼痛、熱感、赤みは異なりますので、その状況に応じて漢方薬を選択し服用していくことが大切です。
湿疹
漢方薬治療では、皮膚の状態はもちろんのこと、体全体の状態を確認することが大切になります。急性か慢性化しているか、かゆみ赤みの程度、分泌物は多いか、乾燥はしているのかなど、皮膚の状態をみたうえで、虚弱であったり、あるいはがっちりしていたり肥満気味であったり、血のめぐりが悪く便秘もしているなど、その方の体質的なことから総合して漢方薬を選択していきます。